今日がこの先の未来より

主にニチアサ・ハロプロ関連でTLに流せない長文を垂れ流します

「初代最強説」に初代世代として思うこと

 

自分が幼い頃大切に思っていたものの価値が下がる。そう思うと怖い。いつの間にかプリキュアは何十人にも増えていて、なんだかカラフルになっている。下の世代の宝物は、初代とは似ても似つかないカラフルなプリキュアもどき。切ない。

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増えたプリキュア。端に追いやられた初代

 

そんな時、こんな場面を見たら?

 

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後輩プリキュアが止められなかった船を止める初代

初代が他のプリキュアと比べて明らかに強い。そりゃあ嬉しいし、安心する。この感動を同世代で共有したいし、初代を知らない人たちにも広めたい。

 

こうして、「初代最強説」が生まれるのだと思います。

勝手に初代世代の考えを決めつけやがって、と思われそうですが、“大きなお友達”としてプリキュアを見始める以前の私なら一人の初代世代としてこのような感情を抱いたはずです。

 

 

ところで、『キツネとブドウ』の物語を知っていますか?高い木に生っているブドウを食べたいのにそれを取ることが出来なかったキツネが、「あのブドウは酸っぱかったんだ」と思う話です。

自分の行動や感情に水を差された時に、別の方向からその行動や感情を肯定するという例です。

 

なぜいきなりこんな話を始めたのかというと、初代最強説、これに似てませんか?

「自分の感情(初代が好き)に水を差された(初代が蔑ろにされている)とき、別の視点から自分の感情を肯定しようとする(初代は他のプリキュアより強いと主張する)」

この感情は、初代プリキュアが好きだからこそ抱くのではないかと思います。

 

初代以外のプリキュアも好きな人でも、「自分の好きなシリーズがネット上で叩かれているとき、版権売上が高いことを知って嬉しかった」だとか、「『プリキュア人気に翳りが』と言われたとき、近所の子どもがプリキュアの玩具を持っていて安心した」だとか、この手の感情を抱くことはあるのではないでしょうか。というか、両方とも私の実体験です。

 

初代最強説は、初代プリキュアを大切に思う気持ちが生んだもの、ただそれだけだと思うのです。きっと初代世代以外の世代も、幼い頃に見た大切なプリキュアをなんとかして肯定しようとするでしょう。

 

また、初代最強説が謳われる時にはオールスターズ等での初代をリスペクトした展開や演出が挙げられがちですが、プリキュアシリーズが初代をリスペクトするような演出をしてくれることは、初代世代としても、プリキュアの15年を好きなオタクとしても嬉しいです。これからもやってほしい。

 

 

 

 

とは言え、モヤる。

初代以外も好きな私が、「初代最強説」を見て「他のプリキュアだって同じくらい強い」と叫びたくなるのもキツネとブドウの例と同じなのかもしれないけど、それにしてもモヤる。

 

プリキュアから離れていた頃、私は初代最強説に賛同していたはずです。

では、何故そんな私が今では初代最強説にモヤるのかといえば、初代以外のプリキュアも強いと思っているから。他のプリキュアも好きだから。それだけです。

 

というわけで、初代最強説を唱える人には、“カラフルなプリキュア”も見てほしいです。

そう言われても、何から見ればいいのか分からないでしょうし、面倒くさいでしょう。全話ネット配信されているわけではないし、50話分のDVDを借りて見る金も時間もない。ローカル局で色々なシリーズの再放送はしているけれど、途中から見るのもなんだかキリが悪い。

そんなあなたに朗報です。


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『映画HUGっと!プリキュアふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ』が大ヒット公開中!

今の“カラフルなプリキュア”を見ることが出来るだけではありません。なんと、心のふるさとであるなぎさとほのかにも会えます。しかも、二人にはかなり美味しい見せ場があります。

HUGっと!プリキュア』(現在放送中のプリキュア)を知らない人は話についていけない、なんて悲劇が訪れることはありません。上映時間は90分にも満たない短さですので、2時間も映画を見るのは腰が重い、なんて方も気軽に見られますよ。

 

あの日『ふたりはプリキュア』が大好きだった人にはきっと刺さるものがあるであろう、とても素敵な映画です。

そして、映画館にたどり着けば、幼い子どもたちに出会うことでしょう。プリキュアを必死に応援する彼らの姿は、14年前の自分と重なるかもしれません。そんな醍醐味も味わえますよ。

 

というわけで、初代世代の皆さん、劇場にどうぞ!

theaters.toei.co.jp